
【前引け概況】
21日午前の日経平均株価は反発した。前日比265円92銭高の1万6682円11銭で前場を終えた。円高進行が一服して主力株中心に買い安心感が広がった。
原油市況下落に伴う警戒感は強いものの、足もとは空売り筋の買い戻しや値ごろ感からの押し目買いが全体相場を押し上げた。
外国為替市場で円相場は対ドルで前日夕方に1ドル=115円台まで上昇したが、21日は一転して117円台前半に下落した。輸出関連株は収益採算の悪化への懸念が薄れ、トヨタやマツダなどが上昇した。
日経平均は年初から前日までに2600円あまり下落したため、「投資指標に割安感が出てきた」との声もあった。日本時間21日の夜間取引から取引の中心が期近3月物に交代したNY原油先物が時間外取引で上昇したことも投資家心理をやや明るくした。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆2796億円だった。売買高は12億6109万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1337と、全体の約7割を占めた。値下がりは485、変わらずは112銘柄だった。
個別ではソフトバンクやファストリが上昇した。トヨタ自動車も朝安後プラス圏に切り返している。ソニー、村田製作所、ウェルネット、ソースネクストなど上昇。
12期連続の増配見通しが伝わった三井海洋が上げた。資源関連の国際石開帝石や石油資源が買われた。
一方、JTやオリックスが下落した。2016年3月期の連結純利益の見通しを引き下げた安川電は大幅安。サイバネットシステムが急反落、クックパッドは大幅続落となった。ルネサスエレクトロニクスが値を下げたほか、カシオやヤクルト、アデランス、コロワイドなども売られた。
東証2部株価指数は小幅に続落した。前引けの2部指数は、前日比1.96ポイント安の4256.37となった。
個別銘柄では、日インテクや象印、村上開明、山喜、オカダアイヨンが下げた。一方、日本パワーファス、ぷらっと、SFJ、ラオックスやアートSHDが上げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は反発した。前引けは前日に比べ3円83銭高い2412円81銭となった。円高と原油安の一服を背景に日経平均株価が大幅高し、投資家心理が改善。主力銘柄や自動運転関連銘柄などのテーマ物色が盛り上がった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で365億円、売買高は9226万株。個別銘柄ではアイセイ薬局、レイ、アフリーク、セプテーニHD、FVCやアイサンテク、クルーズが上昇した。シスロケがストップ安。ビーマップ、Sシャワー、ドーンやマクドナルド、イメージワンは下落した。
東証マザーズ指数も反発。前引けは前日比25.12ポイント高い776.31だった。そーせいやジグソー、ミクシィなど主力銘柄の値上がりが目立った。フルスピード、ACCESS、デザインワンがストップ高。ロックオン、インフォテリ、メタップス、ビリングシスが買われた。一方、メディビ、Hamee、みんなのWED、モルフォやグリンペプ、アークンは下げた。
■日経平均株価 16,682.11(+265.92)
■日経平均先物 16,720(+400)
■東証1部出来高 12.61億株
■東証1部売買代金 1.27兆円
■TOPIX 1,356.63(+17.66)
■騰落 上昇1,337/下落485
■日経JQ 2,412.81(+3.83)
■マザーズ指数 776.31(+25.12)
■東証全体値上がり率ランキング
1.パワーファス(東2:5950)121(+26)
2.レイ(JQ:4317) 392(+67)
3.ロックオン(東マ:3690) 2006(+305)
4.フルスピード(東マ:2159)659(+100)
5.ACCESS(東マ:4813)668(+100)
6.アイセイ薬局(JQ:3170)4005(+595)
7.インフォテリ(東マ:3853)990(+132)
8.デザインワン(東マ:6048)1133(+150)
9.メタップス(東マ:6172) 1953(+244)
10.アイフリーク(JQ:3845)147(+18)
■東証全体値下がり率ランキング
1.シスロケ(JQ:2480) 818(-150)
2.メディビック(東マ:2369) 138(-20)
3.Hamee(東マ:3134) 2051(-283)
4.サイバネット(東1:4312) 481(-59)
5.ビーマップ(JQ:4316) 670(-80)
6.Sシャワー(JQ:4838) 448(-40)
7.みんなのWED(東マ:3685)795(-66)
8.アドソル(JQ:3837) 1637(-134)
9.ドーン(JQ:2303) 3120(-235)
10.マクドナルド(JQ:2702) 2853(-176)