
【大引け概況】
20日の日経平均株価は大幅に反落した。終値は前日比632円18銭安の1万6416円19銭だった。昨年来安値を更新し、日銀が追加の金融緩和を決めた2014年10月31日以来およそ1年3カ月ぶりの安値を付けた。下げ幅は今年最大の大きさ。原油価格の下落が止まらず、先進国を含む世界経済への悪影響に警戒感が強まった。
運用リスクを回避する動きが一段と広がり、東証1部全体の97%に相当する1886銘柄が下落する全面安の展開となった。
東証株価指数(TOPIX)は反落し、前日比51.44ポイント安の1338.97と14年10月31日以来の安値に下落。
JPX日経インデックス400の終値は前日比458.75ポイント安い1万2065.32だった。
日経平均は下げ幅が一時650円を超え、1万6300円台後半に下落した。WTI原油が日本時間20日の時間外取引で1バレル27ドル台に下落し、産油国の政府系ファンドの売りなどを警戒する動きが改めて強まった。為替の円高も逆風材料となり、日経平均は先物主導で後場終盤に一段安となった。
このところ米国で低調な経済指標の発表が相次いでいるほか、前日には国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを下方修正。ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)悪化への懸念で、目先1万6000円前後まで下落することへの警戒が強まった。
半面、市場では「足元の水準は日本企業の減益まで織り込んだ水準で、実際の企業業績からみて売られすぎ感が強い」との声も聞かれた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6725億円、売買高は25億6622万株。東証1部の値上がり銘柄数は40、変わらずは9だった。
個別では、ソフトバンクとソニーがともに7%超下げた。ファストリやファナック、ダイキンといった値がさ株が軒並み下げ、指数を下押しした。公開価格を下回ったゆうちょ銀は個人投資家の投げ売りも加わって下げ幅を広げた。クックパッドはストップ安。コア、アクリーティブ、日本通信なども大きく値を下げた。
日経平均構成銘柄では日水と花王の2銘柄が上げた。
さくらインターネットが買われ、サイバネットシステムはストップ高。津田駒工業、タカキタも上昇した。
東証2部株価指数は反落した。大引けの2部指数は、前日比112.25ポイント安の4258.33となった。
個別銘柄ではアートSHDがストップ安。ぷらっと、土木管理試験所、くろがね工作所、朝日インテク、象印が下落。一方、旭コンクリ、カーチスHD、ハイレックスは上昇した。

日経ジャスダック平均株価は反落した。終値は前日比61円10銭安い2408円98銭だった。
新興企業銘柄にもリスク資産を処分する目的の売り圧力が強まった。「2016年に入り株価指数が下落する日が増えて先安観が強まり、PER(株価収益率)などに割安感が出ても個人投資家の押し目買いは鈍い」という。
ジャスダック市場の売買代金は概算で654億円、売買高は1億9874万株だった。
個別銘柄ではSシャワー、FVCがストップ安。アイサンテクやクルーズ、ノジマ、ガーラ、ミナトHD、ミが下落した。半面、ドーン、ビーマップがストップ高。イメージワン、ワールドHD、フロイント、マクドナルドやイリソ電子、メッセージは上昇した。
東証マザーズ指数は大幅反落した。終値は前日比45.99ポイント安い751.19。個別銘柄ではエンバイオHDがストップ安。フルスピード、エイジア、ミクシィやそーせい、グリンペプが下落した。一方、Hamee、ジグソーがストップ高。モルフォやジグソー、ファストロジが上昇した。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,416.19 |
-632.18 |
日経平均先物 |
16,320.00 |
-740.00 |
TOPIX |
1,338.97 |
-51.44 |
TOPIX先物 |
1,334.50 |
-55.50 |
東証2部指数 |
4,258.33 |
-112.25 |
JASDAQ |
2,408.98 |
-61.10 |
マザーズ |
751.19 |
-45.99 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2566220 |
2672596 |
東証2部 |
88660 |
19825 |