
【前引け概況】
18日午前の日経平均株価は大幅続落し、前週末比333円01銭安の1万6814円10銭で前場を終えた。
欧米株安や円高進行を背景に、取引開始から売り売りがかさみ一時1万6700円台を割り込み昨年来安値を下回った。その後はじりじりと下げ渋った。一部の投資指標に割安感が出ていることもあり、投資家は主力株を中心に打診買いを入れた。
下げ止まらない原油安や中国など世界経済への警戒感も投資家心理の重荷となり、運用リスクを回避する姿勢が東京市場でも強まった。東証1部の9割以上が下落するなど、幅広い銘柄に売りが広がった。
NY原油先物が時間外取引で一時1バレル28ドル台に下落し、約12年ぶりの安値を付けたことも響いた。欧米など6カ国による制裁解除に伴うイランの原油輸出の増加見通しが重荷で、ドバイの株式相場も軟調に推移する。投資家心理は一段と弱気に傾き、リスク資産の株式を敬遠する動きにつながった。
■日経平均株価 16,814.10(-333.01)
■日経平均先物 16,770(-380)
■東証1部出来高 12.26億株
■東証1部売買代金 1.14兆円
■TOPIX 1,376.65(-25.80)
■騰落 上昇112/下落1,780
■日経JQ 2,445.38(-50.19)
■マザーズ指数 773.75(-26.84)
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅に続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆1471億円、売買高は12億2691万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1780、値上がりは112、変わらずは43だった。
個別では、ソフトバンクグループが急落で昨年来安値更新、トヨタやファナック、ファストリなど主力株が下落。資源価格の下落で国際石開帝石や住友商など関連銘柄も売られた。好決算見通しが伝わったテルモも売られ、証券や銀行株も安かった。さくらインターネットが大幅安、ピジョン、アクリーティブも大きく下げた。
一方、ソニーやJT、JR東海が上げた。タカキタ、あさひ、GMOペイメントゲートウェイなども値を飛ばした。
東証2部株価指数は大幅続落した。2部指数は、前週末比74.59ポイント安の4341.62となった。個別銘柄ではアップルインター、くろがね工作所、ラクトジャパン、象印や朝日インテクが下げ、一方、ぷらっとが一時ストップ高。日本和装、日精機と技研製が上げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は3日続落した。前引けは前週末に比べ50円19銭安い2445円38銭だった。前週末15日に欧米株が大幅安となり、投資家心理が冷え込んだ。日経平均株価が大幅安となる中で、リスク回避を目的とした売りが新興株にも波及した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で373億円、売買高は1億3927万株。個別銘柄ではフィスコがストップ安。ドーン、IPS、レイ、Dガレージやアイサンテク、クルーズが下落した。半面、ガーラがストップ高。シンワアート、細田工務、セリアやハーモニックが上昇した。
東証マザーズ指数は3日続落した。前引けは前週末比26.84ポイント安い773.75だった。個別銘柄ではムゲンエス、イトクロ、セレス、そーせいやサイバダイン、ミクシィが下落した。一方で、DDS、インフォテリや、リアルコム、グリンペプは上昇した。