【寄り付き概況】
18日寄り付きの日経平均株価は大幅続落し、一時、前週末比482円安の1万6665円まで下げ、昨年来安値(1万6795円)を下回って推移している。
欧米株安や原油安を受け、取引開始から売りが先行。世界経済に対する警戒感も重なり、投資家心理はリスク資産を避ける動きを一段と強めている。東証1部の約98%が下落し、主力株を中心に幅広い銘柄が売られている。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅に続落している。
外国為替市場で円相場は一時1ドル=116円台まで上昇したことも、相場の重荷となった。市場では「資源安や円高、米国景気への警戒感など悪材料が複合的に重なり、足元の投資心理を悪くしている」との声が聞かれた。
【10時の概況】
10時現在の日経平均株価は前週末比312円68銭安の1万6834円43銭で推移。
売りが一服し、1万6800円台で推移し下げ渋っている。
中長期的な上昇を見込む投資家が、年初来安値を下回って大きく下げた局面で主力株を中心に打診買いを入れた。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も小幅ながら下げ渋っている。
日銀の黒田東彦総裁は18日午前の全国支店長会議で、「国内景気は緩やかな回復を続けている」などとあいさつした。もっとも、従来のコメントを繰り返した内容とあって、相場に与える影響は限られたようだ。
■日経平均株価 16,834.43(-312.68)
■日経平均先物 16,820(-330)
■TOPIX先物 1,375.50(-27.00)
■騰落 上昇85/下落1,820
■日経JQ 2,435.00(-60.57)
■マザーズ指数 770.57(-30.02)
日経平均構成銘柄の値上がりは4銘柄にとどまり、221銘柄が下落。マイナス寄与度トップはソフトバンクで、日経平均を38.13円押し下げ。以下、ファストリが23.93円、ファナックが17.46円の押し下げと続く。
プラス寄与トップは資生堂 で、日経平均を0.78円押し上げ。ソニー が0.10円、高島屋が0.08円で続いている。
東証1部の売買代金は概算で6689億円、売買高は7億5610万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の94%を占める1820、値上がりは85、変わらずは30だった。
業種別では33業種すべてが値下がり。下落率1位は鉄鋼で、以下、証券・商品、銀行、情報・通信、不動産、鉱業と並ぶ。
値がさ株のファストリやファナックが下落。NY原油が時間外取引で1バレル28ドル台まで下がり、石油資源など石油関連株も売られた。15年4~12月期の連結営業益が過去最高と伝わったテルモのほか、三菱商や三井物など商社株に加え、鉄鋼や証券、銀行株も安い。ソニーや資生堂、リクルートが上昇している。
東証2部株価指数は大幅続落している。ラオックスや朝日インテクが下げ、象印や技研製が上げた。