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01月13日 個別銘柄情報 [7621]うかい

[01月13日更新]

うかいはモミ合い煮詰まり感、16年3月期減額修正の織り込みは完了



 うかい<7621>(JQS)は飲食事業(高級和食・洋食料理店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。株価は直近安値圏でモミ合う展開だが煮詰まり感を強めている。文化事業が箱根大涌谷周辺の火山活動活発化の影響を受けたため16年3月期業績予想を減額修正したが、株価への織り込みは完了しており、モミ合い上放れの動きが期待される。



■高級和食・洋食料理店チェーンを展開



 飲食事業(高級和食・洋食料理店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。



 新たな成長ステージに向けた事業戦略としては、商圏1万キロに向けたブランド構築、新業態の定着と新規出店、サービス向上のための人材育成、製菓工房「アトリエうかい」の本格稼働、和食店のお土産品強化、物販における販路開拓、海外へのブランド発信、海外企業との業務提携などを推進している。



 14年4月には、国内で4年ぶりの新店となる新業態の割烹料理店「銀座kappou ukai(呼称:割烹うかい)」をオープンした。15年4月には東京八王子市に、焼菓子製造に特化した「アトリエうかい八王子工房」を新設し、品質向上・量産可能な体制を整えた。



 15年8月には、創業50周年記念本「うかい~その料理表現と味覚世界~」の発刊を発表した。15年9月1日~16年3月31日の期間限定でFAX・メールによる通信販売を行う。



 15年9月~12月には期間限定で、JR東日本・品川駅構内の商業施設「エキュート品川」に洋菓子店「アトリエうかい」を出店した。これまで「アトリエうかい」店舗とグループ洋食各店舗で商品を販売してきたが、神奈川県横浜市の直営店舗以外で初めての、また商業施設で初めての出店だった。



 また15年11月には、全日本空輸(ANA)とのコラボレーションで、ANAの国際線(台湾発日本路線)ビジネスクラスの機内食サービスに「とうふ屋うかい」監修のスペシャルメニューを、16年1月・4月・10月の期間限定で提供すると発表した。



■中期経営計画で18年3月期営業利益6億46百万円目標



 中長期経営計画では18年3月期売上高129億51百万円、営業利益6億46百万円を目標値として掲げ、ブランド認知度の向上、圏央道相模原愛川IC~高尾山IC間の開通に伴う商圏拡大などに取り組んでいる。訪日外国人旅行客のインバウンド需要や和食ブームも追い風となる。



 海外については13年5月、台湾・高雄市FIHリージェントグループホテル内レストランのコンサルティング契約を締結して海外初出店を決定した。16年オープンに向けて準備を進めている。



■第3四半期の構成比が高い収益構造



 15年3月期の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月~6月)30億66百万円、第2四半期(7月~9月)29億30百万円、第3四半期(10月~12月)34億99百万円、第4四半期(1月~3月)27億39百万円、営業利益は第1四半期84百万円、第2四半期1億23百万円の赤字、第3四半期3億80百万円、第4四半期85百万円の赤字だった。



 第3四半期の構成比が高い収益構造だ。15年3月期のROEは0.6%で14年3月期比5.4ポイント低下、自己資本比率は41.7%で同0.5ポイント上昇した。配当性向は273.7%だった。また15年3月期末の有利子負債売上高比率は31.6%まで改善して目標を達成した。



■16年3月期第2四半期累計は文化事業が箱根大涌谷周辺火山活動の影響



 今期(16年3月期)第2四半期累計(4月~9月)の非連結業績は、売上高が前年同期比1.5%減の59億07百万円、営業利益が10百万円の赤字(前年同期は39百万円の赤字)、経常利益が38百万円の赤字(同90百万円の赤字)、純利益が49百万円の赤字(同84百万円の赤字)だった。



 飲食事業はインバウンド需要や14年5月開業「銀座kappou ukai」の認知度向上も寄与して順調に推移したが、文化事業が箱根大涌谷周辺の火山活動活発化の影響で箱根ガラスの森の来館客数が大幅に減少し、売上高、利益とも期初計画を下回った。



 ただし前年同期との比較では販管費抑制などで各利益とも赤字幅が縮小した。売上総利益率は53.0%で同0.1ポイント低下したが、販管費比率は53.1%で同0.6ポイント低下した。



 セグメント別に見ると、飲食事業は売上高が同1.4%増の54億73百万円で、営業利益(連結調整前)が同11.5%増の6億27百万円、文化事業は売上高が同27.5%減の4億33百万円で、営業利益が73百万円の赤字(前年同期は1百万円の赤字)だった。



 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月~6月)30億36百万円、第2四半期(7月~9月)28億71百万円、営業利益は第1四半期67百万円、第2四半期77百万円の赤字だった。



■16年3月期通期も減額だが飲食事業は堅調



 今期(16年3月期)通期の非連結業績予想(11月6日に減額修正)は、売上高が前期比1.6%減の120億38百万円、営業利益が同29.5%減の1億80百万円、経常利益が同34.3%減1億22百万円、純利益が同39.0%増の39百万円としている。



 第2四半期累計の実績や箱根ガラスの森の減収状況を勘案して売上高、利益とも減額修正した。なお純利益は繰延税金資産取崩に伴う法人税等調整額が一巡して増益予想だ。配当予想は前回予想(5月19日公表)を据え置いて前期と同額の年間15円(期末一括)としている。予想配当性向は197.4%となる。



 箱根大涌谷周辺の火山活動活発化の影響で通期予想を減額修正し、通期会社予想に対する第2四半期累計の利益進捗率も低水準だが、第3四半期の構成比が高い収益構造であり、期初時点で下期偏重の計画だった。また飲食事業は順調であり、文化事業の大幅減収は火山活動活発化という特殊要因の影響だ。



 飲食事業の月次売上高(前年比、アトリエうかい店頭販売含む)を見ると、全店および既存店とも、15年4月98.4%、5月106.2%、6月97.3%、7月100.2%、8月101.7%、9月104.4%、10月103.7%、11月97.4%、12月99.6%と概ね堅調に推移している。12月の客単価は8ヶ月連続の前年比プラスとなった。



 飲食事業は既存店売上が堅調であり、新店「銀座kappou ukai」の収益寄与本格化やインバウンド需要取り込みも期待される。利益面では前期減益要因だった新店「銀座kappou ukai」や「アトリエうかい八王子工房」の開業費、創業50周年記念事業費、箱根ガラスの森特別企画展開催に係る販促費用が一巡する。全体業績も下期の挽回が期待される。



■株主優待制度は毎年9月末に実施



 株主優待制度については14年5月に実施時期変更を発表し、毎年3月期末から毎年9月中間期末に変更して14年9月末から実施した。



 また15年11月に優待内容の一部変更を発表した。変更前の「株主様お食事優待券」を変更後の「株主様ご優待券」として、利用可能店舗に「アトリエうかい」を追加し、優待内容を「利用可能店舗におけるご飲食代のご優待」から「利用可能店舗におけるご利用代のご優待券」に変更した。15年9月末現在の株主から実施した。



 この結果、変更後の優待内容は、(1)100株以上所有株主に対して箱根ガラスの森株主様限定お食事付ご入場招待券5枚(1万5000円相当)、(2)所有株式数に応じた「株主様ご優待券」または「うかい特選肉」となった。



■株価はモミ合い煮詰まり感



 株価の動きを見ると、株主優待権利落ち後の15年10月以降は、概ね2600円~2700円近辺の小幅レンジでモミ合う展開が続いている。ただしモミ合い煮詰まり感を強めている。



 1月12日の終値2580円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS7円60銭で算出)は339倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は0.6%近辺、そして前期実績PBR(前期実績のBPS925円25銭で算出)は2.8倍近辺である。時価総額は約135億円である。



 週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、52週移動平均線が下値を支える形となってモミ合い煮詰まり感を強めている。16年3月期業績予想減額修正の織り込みは完了しており、モミ合い上放れの動きが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)



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櫻井英明

Author:櫻井英明
日興証券での機関投資家の運用トレーダー、「株式新聞Weekly編集長」などを経て、2008年7月からストックウェザー「兜町カタリスト」編集長。幅広い情報チャネルとマーケット分析、最新経済動向を株式市場の観点から分析した独特の未来予測に定評があり、個人投資家からの人気も高い。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの公式スマホサイトにて、毎日、株式情報を配信中。

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