
【前引け概況】
12日午前の日経平均株価は6日続落した。
前引けは前週末比375円40銭安の1万7322円56銭と、取引時間中としては2015年9月30日以来の安値水準に沈んだ。
中国・上海株が波乱展開にあることや原油市況の下落などを受けて買い手控え感が強い。外国為替市場で円が買われ1ドル=117円台半ばの推移となっていることもネガティブに働き幅広い銘柄に売りが広がった。
前日11日に5%下げた上海総合指数は小動きで始まったものの、節目の3000を下回る場面もあり、不安定な値動きを続けた。人民元安も続き、中国経済に対する懸念から投資家心理が悪化した。下げ止まらない原油先物相場も日本株の重荷。石油開発プロジェクトなどの採算悪化を懸念した売りが出て、鉱業株が大幅安。業種別TOPIXでは石油石炭製品や海運業、非鉄金属などの下げもきつい。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)もそれぞれ6日続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆4062億円、売買高は12億8352万株。東証1部の値下がり銘柄数は全体の9割を超える1810、値上がりは89、変わらずは35だった。
■日経平均株価17,322.56(-375.40)
■日経平均先物 17,330(-360)
■東証1部出来高 12.83億株
■東証1部売買代金 1.4兆円
■TOPIX 1,413.17(-34.15)
■騰落 上昇89/下落1,810
■日経JQ 2,554.89(-39.61)
■マザーズ指数 834.98(-39.16)
個別では主力のトヨタやソニーが安く、三菱UFJなど銀行株も売られた。15年3~11月期の連結決算が振るわなかったイオンが大幅安。指数への影響度が大きいファストリが大幅安となり、日経平均を押し下げた。村田製作所、キーエンスなどの下げもきつい。
半面、11日に開幕した北米国際自動車ショーに、人気のピックアップトラックの新モデルを投入すると伝わったホンダが逆行高。8日に16年3月期の業績見通しを引き上げた東京製鉄が大幅に上昇した。大東建託も高い。さくらインターネットがストップ高、コア、KLabも急伸するなど、中小型材料株の上げが目立つ
東証2部指数は6日続落した。ラオックスや象印、コメ兵などのインバウンド関連株が大幅安。アートSHD、朝日インテクも下げた。一方、技研製、サイオスが上昇した

日経ジャスダック平均株価は続落した。前引けは前週末比39円61銭安の2554円89銭だった。世界的な株安基調が続いており、投資家心理が悪化。新興企業向け市場でも主力銘柄を中心に運用リスクを回避する目的の売りが広がった。ジャスダック平均も下げ幅を広げた。一方で金融とITを融合した「フィンテック」や自動運転などの関連銘柄の一角にはテーマ物色が続いた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で552億円、売買高は1億4306万株。
個別銘柄では暁飯島、ニューテック、買取王国、リプロセルやアイサンテク、クルーズが下落した。一方で、SJI、ブロッコリーがストップ高。プロパストやFVC、ドーン、フィスコ、ローツェ一が上昇した。前週末に発表した2015年12月の既存店売上高が前年同月比で増加していたマクドナルドは小幅高となった。
東証マザーズ指数は続落。前引けは前週末比39.16ポイント安い834.98だった。個別銘柄ではフリークアウト、ALBERT、そーせいやラクーン、サイバダインが下げた。半面、インフォテリやインベスC、ロックオン、リアルワールド、Jストリーが上昇した。