【オープニングコメント】
12日の東京株式市場は、シカゴ先物にさや寄せする格好から、売り先行のスタートとなろう。その後は中国市場の動向を睨みながらの相場展開になりそうだ。
日経平均株価予想レンジは、17300-17700円のレンジを想定する。
NYダウ平均が引け間際に急速に切り返しプラスに転じる動きとなっており、日本株も押し目で買いが入るかどうかが注目点となる。
一部のテクニカル指標は短期的な反発局面の可能性を示唆している先週の日経平均は1週間で7%超、値幅では1300円超の下落となっており、一定のリバウンドは期待できる局面だろう。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1680万株、買い1660万株で、差し引き20万株の売り越し。売り越しは4営業日連続。金額は買い越し。
売りセクターに、銀行、小売、情報通信、薬品、機械、保険、ガラス、商社、サービス、ゴム、電機、その他製品、不動産、証券など。
買いセクターに、自動車、電機、建設、機械、保険、陸運、ゴム、薬品、情報通信、食品、サービス、小売、不動産など。
ナノキャリア(4571)
開発中の抗がん薬である「NC―6004」について、米食品医薬品局(FDA)にフェーズ1(第1段階)とフェーズ2の臨床試験(治験)計画書を提出したと発表。海外で順調に治験が進んでいることを好感した買いが入っている。
ジェイコムホールディングス(2462)
2016年5月期の第2四半期の決算発表に伴い、通期の業績予想の修正を発表。第2四半期累計期間(2015年6月?11月)の連結業績は、売上高で前回予想比6.6%増の133.30億円、営業利益で同34.5%増の5.71億円、経常利益で同30.5%増の6.26億円、親会社株主に帰属する四半期純利益で19.7%増の14.96億円と予想を大きく上回った。
【予定】
12日(火)
【国内】
8:50 11月国際収支
14:00 12月消費動向調査
12月景気ウォッチャー調査
決算発表=パル<2726>、クリエイトHD<3148>、OSG<6136>、コーナン商<7516>、ガリバー<7599>、ライフコーポ<8194>、リンガーハット<8200>、東宝<9602>、プレナス<9945>
【海外】
21:00 インド12月消費者物価指数
米3年国債入札
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。

【NY概況】
11日のNYダウ平均は4営業日ぶりに反発した。終値は前週末比52ドル12セント高の1万6398ドル57セントとなった。
目先の反発を狙った押し目買いが相場を支えた。ただ中国市場で不安定な状況が続いたうえ、原油先物相場が下値を広げるとダウ平均は下げる場面もあった。
目立った買い材料がない中、取引終了にかけてダウ平均は強含んだ。前週末までの3日間で800ドル超下げただけに、買い戻しが入りやすかった。
WTIの期近物はこの日、30.88ドルまで下落し約12年ぶりの安値を付けた。シェブロンなど関連株に売りが膨らみ指数の重荷になった。
石炭のアーチ・コールが取引開始前に米連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請したと発表。鉱業セクターでは大手のフリーポート・マクモランと石炭のピーボディ・エナジーが20%安、石炭採掘のコンソル・エナジーも9%安となった。
セクター別では、自動車・自動車部品や小売が上昇する一方でエネルギーや素材が下落した。
ナスダック株価指数は年末年始を挟んで8日続落。同5.642ポイント安の4637.989となり、2015年10月1日以来ほぼ3カ月ぶりの安値を付けた。
NYダウ工業株30種(ドル)
16,398.57 +52.12
S&P500種
1,923.67 +1.64
ナスダック
4,637.989 -5.642
【シカゴ日経平均先物】
シカゴ日経平均先物は4営業日ぶりに反発した。3月物は前週末比110円高の1万7390円で取引を終え、8日の大阪取引所終値を300円下回った。前週までに大きく下げた反動から買いが入った。3月物は前週末に約3カ月ぶりの安値をつけていた。ただ、この日も中国株の下げや原油安を受けて米株とともに売りが優勢になる場面もあった。3月物高値は1万7555円、安値は1万7105円だった。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
17390 ( -300 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
17410 ( -280 )
( )は大阪取引所終値比