
【前引け概況】
8日日経平均株価は5営業日ぶりに反発し、前日比69円56銭高の1万7836円90銭で前引けを迎えた。
寄り付き直後には、前日の世界同時株安の影響で、1万7500円近辺まで下落したものの、ここ数日波乱要因となってきた中国人民元の下げが一服したのを受け、電機、自動車、機械などの主力輸出銘柄を中心に買い戻しの動きが高まった。
中国人民銀行が人民元の基準値を9営業日ぶりに元高に設定し、前場中ごろにQUICK端末などを通じて伝わった。
上海株式相場も上昇し、投資家心理の悪化に歯止めが掛かった。日本時間夜に昨年12月の米雇用統計の発表を控え、売り持ち高の整理を目的とした買いが入ったことも相場を押し上げる要因になった。
ただ、後場に入ると、日本時間の今夜発表される米15年12月の雇用統計を前にして、手控え姿勢が強まる可能性がある。
■日経平均株価 17,836.90(+69.56)
■日経平均先物 17,830(+170)
■東証1部出来高 14.80億株
■東証1部売買代金 1.8兆円
■TOPIX 1,462.91(+4.97)
■日経JQ 2,589.02(-9.11)
■マザーズ指数 873.37(-6.44)
■騰落 上昇902/下落885
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も5営業日ぶりに反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆8077億円と、株価指数オプション1月物の特別清算指数(SQ)算出に伴う売買で膨らんだ。
売買高は14億8018万株。東証1部の値上がり銘柄数は902、値下がりは885と拮抗。変わらずは146銘柄だった。
受注が底入れしたと伝わったアドテストが上昇。自動車向けの過給器を増産すると伝わった三菱重も上げた。主力のトヨタやソフトバンクが上げた。ソニー、ダイキン、ブリヂストンが買われ、良品計画、さくらインターネットは大幅高。
一方、最終減益との見通しを示したキユーピーは下落。収益予想を引き下げたファストリが大幅安となり、村田製、キヤノン、パイオニアや神戸鋼の値下がりも目立った。
東証2部株価指数は5日続落した。ラオックスと朝日インテクが下げ、アートSHDと象印が上げた

日経ジャスダック平均株価は3日続落した。前引けは前日に比べ9円11銭安い2589円2銭となった。中国金融市場への不安が高まる中で、リスク資産を避ける動きが広がった。投資家の心理が冷え、新興企業銘柄も売りが優勢になった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で416億円、売買高は8366万株。
個別銘柄ではビーマップ、プロパスト、ハーモニックやアイサンテク、クルーズが下落した。半面、リプロセルがストップ高。夢真HD、FVC、ドーン、エージーピーが上昇した。
東証マザーズ指数も3日続落した。前引けは前日比6.44ポイント安い873.37だった。個別銘柄ではインベスターズC、メディアS、ネットイヤー、サイバダインやそーせい、モルフォが下落した。一方で、リアルワールド、インフォテリがストップ高。グリンペプ、ITbookは上昇した。