
【前引け概況】
5日午前の日経平均株価は反発した。前日比76円37銭高の1万8527円35銭で前場を終えた。
朝安後に切り返す展開。前日に急落してきょうの値動きが注目されていた中国株がひとまず下げ止まったことで投資家心理が改善。
前日からの世界同時株安に一巡感が広がり、売りが先行した日本株も主要銘柄を中心に買い優勢に転じた。
為替も1ドル=119円台後半の推移と円安傾向で、これも買い安心感につながり東証1部全体の6割の銘柄が上昇した。
ひとまず下げ止まりの動きをみせている中国株相場を確認し、様子見姿勢だった投資家が買いを入れた。
もっとも上げ幅は限られた。サウジアラビアが3日にイランとの外交関係の断交を発表したのに続き、バーレーンとスーダンが4日にイランとの断交を表明した。地政学リスクの高まりが引き続き重荷になっている。
■日経平均株価 18,527.35(+76.37)
■日経平均先物 18,510(+130)
■東証1部出来高 10.76億株
■東証1部売買代金 1.17兆円
■TOPIX 1,514.25(+4.58)
■騰落 上昇1,169/下落624
■日経JQ 2,638.11(-0.54)
■マザーズ指数 893.53(+6.00)
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
東証1部の前引け売買代金は概算で1兆1730億円だった。売買高は10億7690万株。東証1部の値上がり銘柄数は1169と、全体の6割を占めた。値下がりは624、変わらずは142銘柄だった。
個別では、ファストリやKDDIが上昇したさくらインターネット大幅高、NTTも商いを伴い堅調。アドヴァン、ダイヘンなども値を飛ばした。2016年12月期の好調な業績見通しが伝わったサッポロHDが上げた。三菱UFJや三井住友FGなど大手銀株も買われた。
半面、トヨタ自動車、ホンダなど軟調、ファナックやコマツ、キーエンスも下げた。住友化学が大幅安となり、セイコーホールディングス、日本水産も売られた
東証2部株価指数は小幅に続落した。2部指数は、前日比4.75ポイント矢巣の4690.23となった。個別銘柄ではケミプロ化成、フライト、ラオックスやアートSHDが下落した。一方、理経、RVHやヨネックス、土木管理試験所、日アビオは上昇した。

日経ジャスダック平均株価は小幅続落した。前引けは前日比54銭安の2638円11銭だった。中国株安に端を発した世界同時株安で投資家心理が悪化。新興企業向け市場でも運用リスクを回避する動きが広がり、主力株を中心に売りが先行した。もっとも午前の中ごろからは下げ幅を縮小した。中国・上海株が下げ渋ったことで東証1部の主力銘柄が堅調に推移。新興企業株にも買い安心感が広がった。
1月に社会保障と税の共通番号(マイナンバー)が始まったことを受けて、関連銘柄が物色された。他にも自動運転関連や金融とITを融合したフィンテック関連などテーマ物色が引き続き盛り上がった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で468億円、売買高は9285万株。個別銘柄ではミナトHD、FVC、トレイダーズHD、アイサンテク、クルーズが下げた。一方でドーン、イメージワン、プロパストがストップ高。アクモス、イメージワン、NIC、元旦が上昇した。
東証マザーズ指数は続伸。前引けは前日比6.00ポイント高い893.53だった。個別銘柄ではALBERTがストップ高。ラクーンやそーせい、インフォテリ、インベスターズC、Jストリームが上昇した。半面、アークン、ダブルスタンダード、ミクシィやロックオン、モルフォが下げた。前日に業績予想を下方修正したリボミックは売り気配となった。