
【大引け概況】
4日の日経平均株価は大幅反落し、前営業日に比べ582円73銭安の1万8450円98銭で終えた。
昨年末の欧米株市場が総じて軟調だったことを受け売りが先行して始まったが、取引時間中は中国・上海株安の影響やサウジアラビアとイランの宗派を巡る対立が先鋭化したことを背景に、リスクオフの動きが一段と強まった。
低調な2015年12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の発表を受けて中国・上海株式相場が大幅に下落し、市場心理が悪化し運用リスクを回避するための売りが出た。上海取引所はいったん取引を中断したが下げ止まらず、市場心理の悪化に拍車をかけた。中国・上海取引所は今年から相場の極端な動きを抑制する取引中断措置を導入していた。
サウジアラビアによるイランとの外交関係断絶の発表を背景に地政学リスクへの懸念が高まり、下値での押し目買いが手控えられた面もある。
原油市況は有事モードの中東を横にらみに上昇したものの、為替は1ドル=119円台前半に円高が進行し、主力輸出株中心に逆風が強かった。
自動運転関連やフィンテック関連など中小型材料株への旺盛な物色意欲が目立っている。
JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反落。終値は前営業日比354.69ポイント安の1万3597.24だった。東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに反落し、37.63ポイント安の1509.67で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2653億円。売買高は19億8657万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1712と全体の88%を占めた、値上がりは170、変わらずは53だった。
個別では、ファーストリテイリングが急落で昨年来安値を更新、トヨタ自動車やホンダが安い。KDDIやソフトバンク、NTTなどの通信株も売られた。アドバンテスト、住友化学が大きく下げたほか、J.フロント リテイリングも売られた。
半面、東芝がしっかり、国際石開帝石や石油資源は上昇。さくらインターネットが昨年末に続きストップ高。コアが大幅高となり、タカタも急伸した。
東証2部株価指数は5営業日ぶりに反落した。大引けの2部指数は、前週末比34.87ポイント安の4694.98となった。
個別銘柄ではRVH、相模ゴム、象印、Gダイニングが売られた。一方、サイオスが一時ストップ高。日アビオ、アジア航測、フライト、阿波製紙が買われた。

日経ジャスダック平均株価は4営業日ぶりに反落した。終値は前営業日比8円95銭安い2638円65銭だった。
日経平均が取引終盤に600円超まで下げ幅を広げると、運用リスクを回避する売りが新興市場にも波及した。もっとも「マイナンバーや自動運転関連などテーマ物色は盛り上がり、個人投資家の意欲は引き続き強い」ともいい、下げ幅は小幅にとどまった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で749億円、売買高は1億6933万株だった。個別銘柄ではプロパティA、テックファームHD、ヒビノ、アイサンテクやクルーズ、シノケンGが下落した。一方、NIC、ビーマップ、アクモス、イメージワン、ジシステム、ドーンなどがストップ高。FVC、石井工研は上昇した。
東証マザーズ指数は小幅ながら4日続伸した。終値は前営業日比0.39ポイント高い887.53だった。個別銘柄ではラクーン、ITbook、インフォテリがストップ高。そーせいやビリングシス、ロックオン、FFRIの値上がりが目立った。半面、ネオジャパン、GNI、ソネットメディア、サイバダイン、オープンドア、ジグソーが下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
18,450.98 |
-582.73 |
日経平均先物 |
18,380.00 |
-620.00 |
TOPIX |
1,509.67 |
-37.63 |
TOPIX先物 |
1,503.00 |
-44.50 |
東証2部指数 |
4,694.98 |
-34.87 |
JASDAQ |
2,638.65 |
-8.95 |
マザーズ |
887.53 |
0.39 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1986570 |
2265359 |
東証2部 |
104670 |
24366 |