
【前引け概況】
4日午前の日経平均株価は大幅に反落し、前営業日比492円30銭安の1万8541円41銭で前場を終えた。
昨年末の欧米株市場が安かったことを受けて売り先行で始まり、その後下げ渋ったものの、10時過ぎから地合いが一変して日経平均株価は一時500円を超える下げをみせた。中国・上海株安や中東での宗派対立による有事リスクが意識され先物主導で一気に値を崩す展開となっている。
中国で発表された2015年12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が低調だったのを背景に中国・上海株式相場が大幅安となり、投資家心理が悪化した。運用リスクを回避するための売りが出た。
サウジアラビアがイランとの外交断絶を発表し、中東での地政学リスクの高まりが懸念された。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
■日経平均株価 18,541.41(-492.30)
■日経平均先物 18,450(-550)
■東証1部出来高 9.70億株
■東証1部売買代金 1.01兆
■TOPIX 1,515.60(-31.70)
■騰落 上昇213/下落1,640
■日経JQ 2,643.45(-4.15)
■マザーズ指数 884.91(-2.23)
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆153億円、売買高は9億7016万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の85%にあたる1640、値上がりは213、変わらずは80だった。
個別は、トヨタやホンダが下落。三菱UFJなどメガバンクもそろって下げた。ファストリの下落も目立った。アステラスなど医薬品株も総じて売られた。JR東海、NTTなどにも売りが先行している。アドバンテスト、住友化学などが急落した、一方、東芝がしっかり。コアが値を飛ばし、パスコ、テクノスジャパンなども買われた。国際石開帝石や昭和シェルは上昇。JFEも買われた。
東証2部株価指数は反落。前引けの2部指数は、前週末比28.96ポイント安の4700.89となった。
個別銘柄ではラオックスや象印、アイレップ、相模ゴム、アートSHD、日プラストが売られた。一方、サイオスが一時ストップ高。アジア航測、阿波製紙、日建工学、アトムが買われた。

日経ジャスダック平均株価は4営業日ぶりに反落した。前引けは前営業日に比べ4円15銭安い2643円45銭だった。前場半ばごろまでは自動運転関連などの銘柄を個人投資家が物色する動きがあり、ジャスダック平均は堅調に推移した。前場終盤にかけて投資家心理が悪化。新興市場でも徐々に売りが広がった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で483億円、売買高は1億1166万株。個別銘柄ではシノケンG、プロパティA、テックファームHD、高値更新後に利益確定売りが出たアイサンテクやクルーズ、マクドナルドが下落した。半面、ビーマップがストップ高。トレイダーズやFVC、NIC、アクモス、イメージワンが上昇した。
東証マザーズ指数も4営業日ぶりに反落。前引けは前営業日比2.23ポイント安い884.91だった。個別銘柄ではダブルスタンダード、あんしん保証、ソネットメディア、サイバダインやアークンが下げた。一方、ビリングシス、ロックオン、ITbook、インフォテリが一時ストップ高。そーせいやモルフォの値上がりが目立った。