<兜町カタリスト>
「一里塚」
先週と打って変って相場は続伸。
しかも火曜の後場までプラス転換で3ケタの上昇。
先週の下落を取り戻した。
これは少し流れが変わったと言っても良いかも知れない。
前場は8銭安、大引けは108.88円高。
八が続いて末広がりの暗示だとしたら喜びである。
市場の声は「ホップ・ステップ・ジャンプ」。
週末のゴルフの上がり3ホール連続パーのような展開に期待だろうか。
実現すれば2012年以来3年ぶりとなる。
もっとも26年前の12月30日の日経平均株価は38915円。
まだま道のりは遠く「門松は冥土の旅の一里塚」に過ぎない。
「めでたくもありめでたくもなし」という無感動ではいけないのだが・・・。
日銀のレポートは「2020年東京オリンピックの経済効果」。
訪日観光需要については訪日観光客数が「20年に3300万人に達するペースでの増加が続く」と予想。
2020年までの投資総額が10兆円に達するとの前提から試算すると・・・。
15~18年の国内の実質GDP成長率を「毎年0.2~0.3ポイント程度押し上げる」という分析。
「オリンピック関連需要により追加的に必要となる労働力」は、15年の17万人。
16年が31万人、17年52万人、18年73万人と想定。
建設業やサービス業を中心に「さらなる人手不足」が見込まれるという。
そのため「労働生産性の向上にしっかりと取り組んでいく必要があろう」と指摘。
「東証・建設株指数は8月18日の1149.23ポイントを新春相場でトライ」との声も聞かれる。
気になるのは企業の預金の伸び。
今年は10月末までに8兆円増加し、201兆円になった。
2013年の7兆円を抜いてリーマンショック後最高の伸び。
前期の営業利益は6兆円の増加だが賃金や設備投資が減って預金が増える構図は良いとは思えない。
リスクを取れない企業が増えれば経済は当然停滞する。
市場では2017年の消費増税を控え、2016年は前半高との声が多い。
しかし特に根拠のあるものでもないだろう。
面白い見方は大和。
(1)安倍政権の誕生以降、これまで選挙に向けて相場堅調とのリズムを繰り返してきた。
1997年の消費増税の前年には6月に株価がピークアウトした。
(2)同じ消費増税前年の2013年は1996年の6月ピークに対して5月に一旦ピーク。
しかし年末に高値を更新した。
通常、株価は企業業績の悪化を半年から9ヵ月くらい先行して織り込み始める。
しかし2013年は春の異次元緩和やそれに伴う円安が年末まで続いたことで景気悪化懸念が和らいでいた。
結果的に株価は2013年末が高値だった。
基本的には消費増税再延期がベストシナリオだがネクストシナリオは政策期待となる。
やはり永田町からは目が離せない。
そのトップはグランドハイアットで既に年末年始の休暇中。
土曜は虎ノ門のアンダーズ東京で情報官夫妻、財務次官夫妻、外務省欧州局長夫妻。
日曜はスリーハンドレッドでキャノンの会長、JXの顧問、三井不の会長と3カ月ぶりのゴルフ。
月曜はグランドハイアット東京のステーキ「オークドア」で友人。
昨日は終日グランドハイアット。
どんな構想が固まってくるのだろうか。
日経平均の25日線は19342円で1.65%のマイナスかい離。
75日線は18881円で0.91%のプラスかい離。
200日線は19506円で2.69%のマイナスかい離。
一目均衡の雲の上限は19260円。
勝手雲の下限は19102円で上限が19287円。
3月月中平均19197円、あるいは3月期末10206円が欲しいところ。
昨年末17450円は上回り大発会終値17408円は上回って年足は陽線。
12月1日終値20012円は遠く月足は陰線。
12月メジャーSQ値18943円はクリア。
騰落レシオは80.05%。
サイコロは5勝7敗で41.7%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方はマイナス9.919%。
買い方はマイナス8.395%。
空売り比率は35.6%。
日経VIは19.18。
日経平均採用銘柄のPERは15.54倍でEPSは1221円。
「しはすには抹雪(あわゆき)降ると知らねかも梅の花咲く含(ふふ)めらずして」
(万葉集巻八)。
「目出度さもちう位也おらが春」(小林一茶)。
「おいしさも中くらいなり大納会(読み人知らず)。