
【前引け概況】
21日午前の日経平均株価は大幅に続落した。午前の終値は前週末比322円48銭安の1万8664円32銭だった。
原油安を背景に前週末の欧米株が軒並み下げ、週明けの日本株にも嫌気した売りが広がった。円高・ドル安も重荷になり、電子部品など輸出株を中心に主力株がほぼ全面的に下げた。寄り付きからじり安となり、前引けにかけて下げ幅を一段と広げた。
市場参加者不足が指摘されるなか、クリスマス休暇を控え海外投資家が換金売りを進めているとの観測も出ている。東証1部の9割に相当する銘柄が安くなり、日経平均は300円を超える下げとなった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)もそろって続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆960億円、売買高は11億439万株。東証1部の値下がり銘柄数は全体の約9割にあたる1727、値上がり銘柄数は149、変わらずは54だった。
■日経平均株価 18,664.32(-322.48)
■日経平均先物 18,650(-300)
■東証1部出来高 11.04億株
■東証1部売買代金 1.09兆円
■TOPIX 1,513.41(-23.69)
■騰落 上昇149/下落1,727
■日経JQ 2,621.56(-23.65)
■マザーズ指数 859.23(-16.64)
個別では、値がさのファストリやファナックが大きく下げ、指数を押し下げた。足利HDや九州FGが年初来安値を付けた。主力のトヨタや三菱電、ソニー、東芝も大幅安。TOWA、日本アジア投資も急落した。一方、さくらインターネットが一時4連続ストップ高に買われる人気となったほか、JFEは続伸。NTTや安川電、シャープも上げた。ペプチドリームも値を飛ばした。
東証2部株価指数は続落した。2部指数は、前週末比67ポイント安の4641.52となった。個別銘柄ではOATアグ、摂津製油、日本KFCやランドコンピ、ベネ・ワンが下げた半面、キーウェア、Minori、サイオスやカワタが上昇した。

日経ジャスダック平均株価は続落した。前場終値は前週末比23円65銭安の2621円56銭だった。投資家心理の悪化は新興市場にも広がり、個人投資家の売りを誘った。マザーズ市場でとくに直近で上昇が目立っていたモルフォやインフォテリなどフィンテック関連が売られ、心理悪化に拍車をかけた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で304億円、売買高は7914万株。個別銘柄ではプロパスト、ミズホメディー、インテリW、クルーズやDガレージ、アイサンテクなどが下落した。一方、トレイダーズHDやアイフリーク、アパマンショ、アクモスなどが上昇した。
東証マザーズ指数も続落した。前引けは前週末比16.64ポイント安い859.23だった。個別銘柄ではインベスターズCがストップ安。そーせいやアイリッジ、モルフォなどが下落した。半面、INSPECがストップ高。ロックオン、カイオムやサイバダインなどが上昇した。
18日に東証マザーズに新規上場したアークンは上場2日目のきょう、公開価格の3.6倍にあたる4925円で初値を付けた。その後は制限値幅の上限(ストップ高水準)まで上げて、買い気配となっている。きょう東証マザーズに上場したビジョンとマイネットも初値を付けた。ビジョンの初値は公開価格を11%上回る2213円、マイネットは19%上回る2005円だった