
【前引け概況】
3日午前の日経平均株価は続落し、前日比43円29銭安の1万9894円84銭で前場を終えた。
前日のNYダウが158ドル安と反落したことを受けて引き続き利益確定の売り優勢でスタートした。今週末に11月の米雇用統計の発表や石油輸出国機構(OPEC)の総会など重要イベントを前に、買いを手控える投資家が多かった。
もっとも売り一巡後に下げ渋った。
寄り付き後に日経平均株価が予想ほど下落しなかったことを受け、下値の堅さが意識された。海外投資家らから散発的な買いが大型株を中心に入り、日経平均は上げに転じる場面もあった。
値がさ株のファストリが大幅下落し、1社で相場全体を約50円押し下げたことを考慮すれば全体的には底堅い展開だった。
■日経平均株価 19,894.84(-43.29)
■日経平均先物 19,890(-60)
■東証1部出来高 9.49億株
■東証1部売買代金 1.03兆円
■TOPIX 1,598.83(-3.43)
■騰落 上昇649/下落1,119
■日経JQ 2,695.75(+0.57)
■マザーズ指数 897.74(+3.08)
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反落し、JPX日経インデックス400は続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆392億円で、売買は盛り上がっていない。売買高は9億4999万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の58%にあたる1119、値上がりは649、変わらずは153だった。
個別では、ファーストリテが急落、日本電産、ヤフーも軟調。トヨタや任天堂が下落。CB発行で希薄化懸念が意識されたパイオニアは売られ、三菱UFJやみずほFGなどメガバンクも売りに押された。ガスや繊維、鉱業株も安かった。一方、自社株買いを発表した日本郵政は上場来高値を付けた。日清食HD、村田製、ファナック、モバクリ、レオン自動機なども買われた。
東証2部株価指数は続伸した。前日比2.3ポイント高の4833.08となった。
個別銘柄では郷鉄工所が一時ストップ高。東邦金属、朝日インテク、ベネ・ワン、Jトラスト、SFJなどが買われた。半面、ケミプロ化成、省電舎、スリープロ、ラオックス、コメ兵などが下げた。

日経ジャスダック平均株価は小幅ながら4日続伸した。前引けは前日に比べ57銭高い2695円75銭となった。東証1部の主力株よりも値動きの良い中小型銘柄に投資家の関心が向いている。ただ、日経平均が前引けにかけて下げ幅をやや広げると、投資家心理が冷え込んで伸び悩んだ。
ジャスダック市場の売買代金は概算で465億円、売買高は9572万株。
個別銘柄では倉元、エーワン精密、石井工研、田中化研、クルーズ、フェローテクが上昇した。半面、アルファクスFS、アパマンショップ、カルナバイオやDガレージ、アイサンテクが下落した。
東証マザーズ指数は4日続伸した。前引けは前日比3.08ポイント高い897.74だった。個別銘柄ではベステラ、UMN、DLE、そーせい、UBIC、中村超硬が上昇した。一方で、オンコリスバイオ、ITM<、アクトコール、サイバダインやブランジスタ、アップバンクは下落した。
きょう東証マザーズ市場に新規上場したインベスCは、買い気配が続いている。前引け時点の気配値は公募・売り出し価格(公開価格、1870円)を71%上回る3190円だった。